SiriもAIだと聞いていたのですが、ChatGPTを使ってみたら全然違いました。同じAIなのに、何が違うのでしょうか
——Appleサポートコミュニティ / 60代男性
Siriに少し込み入ったことを聞くと「ウェブで見つけました」で終わります。決まったことしか答えられないのでしょうか
——Yahoo!知恵袋 / 40代女性
iPhoneにAppleのAIが入ったと聞いたけど、それとSiriは同じもの?別もの?関係が分からない
——はてなブックマーク / 30代男性
結論:どちらもAIだが、種類が違う
先に答えを書きます。SiriもAIです。そしてChatGPTもAIです。嘘をつかれていたわけではありません。この2つの差はSiriとChatGPTの違いでも書いています。
ただ、同じ「AI」という言葉が、種類の違う2つのものに使われているんです。だから同じ名前で呼ばれているのに、返ってくるものが別物になる。
この記事では、その境目を1本の線で引きます。線が引けると、Siriに何を頼めばいいか、ChatGPTに何を頼めばいいかで迷わなくなります。
なぜ同じ「AI」と呼ばれるのか
Siriに難しいことを聞くと「ウェブで見つけました」と返ってくる。ChatGPTは、同じ質問に文章で答えてくれる。どちらもAIと呼ばれているのに、返ってくるものが違いすぎますよね。
理由はこれです。2つは、できることの範囲が最初から別に設計されています。
Siriはもともと、決められた命令に反応する仕組みです。「アラームをかけて」「音楽を止めて」「お母さんに電話して」のような、用意された操作を呼び出すのが仕事。だから操作にない話を振られると、ウェブ検索に逃げるしかありません。
ChatGPTは逆で、文章を作ることそのものが仕事です。だから何を聞かれても文章では答えます。でも、あなたのiPhoneのアラームを鳴らすことはできません。
リモコンと相談相手の違いだと思ってください。リモコンは押せるボタンが決まっているけれど、押せば確実に家電が動く。相談相手は何でも答えてくれるけれど、家電には触れません。
だから、Siriが賢くないのではなく、役割が違うだけなんです。機械を動かしたいときはSiri、考えさせたいときはChatGPT。この線が引けていれば、次に新しい「AI」が出てきても同じ見方で分けられます。
そして今、Appleはその境目そのものを動かそうとしています。そこが4番目の話です。
Siriが得意なこと/ChatGPTが得意なこと
線を引いたので、当てはめていきます。Siriのほうが向いているのは、こういう場面です。
- 手が離せないときの操作……アラーム、タイマー、音楽の停止、電話をかける
- iPhoneの中身を動かすこと……リマインダーに入れる、メモを作る、ライトをつける
- 一言で終わる確認……明日の天気、今日の日付、今から目的地まで何分
- 声だけで完結させたいとき……運転中、料理中、お風呂上がり
ここはChatGPTでは代わりになりません。ChatGPTに「アラームかけて」と言っても、アラームはかかりませんよね。
反対に、ChatGPTのほうが向いているのはこちらです。
- 文章を作る・直す……メールの下書き、お礼状、言い回しの相談
- 長い文を短くする……資料の要約、記事の要点抜き出し
- 考えを整理する……旅行の行程、段取り、迷っていることの材料出し
- 続けて聞き返したいこと……「もっと短く」「別の案も」と重ねていく相談
4つ目が、いちばん分かりやすい違いだと思います。Siriは1往復で終わる前提、ChatGPTは何往復もする前提で作られています。
どっちに頼むか迷ったら、聞いてしまう
私がやりたいのは〇〇です。
これはiPhoneのSiriに頼むことと、ChatGPTに頼むことの、どちらに向いていますか。
理由を1つだけ書いてください。
「理由を1つだけ」と付けるのがコツです。長い比較を読まされずに、判断だけ受け取れます。
Siriに通じる言い方に直してもらう
iPhoneのSiriに「〇〇」とお願いしたいです。
Siriが受け取りやすい短い言い方に直してください。
候補を3つ、それぞれ一文で挙げてください。
Siriは決まった操作を呼び出す仕組みなので、言い方を変えるだけで通ることがあります。「毎朝ちゃんと起きたい」では通じませんが、「明日の午前6時30分にアラーム」なら通ります。
通じる言い方の作り方を、ChatGPT側に考えてもらう。これが地味に効きます。
Apple Intelligenceが入って何が変わったか
ここが、いま一番動いているところです。Appleは2026年9月に、会話ができる新しいSiriを発表しました。
名前は「Siri AI」。Appleの発表文では「完全に生まれ変わったバージョンのSiri」と説明されていて、公式サイトには「Apple Intelligenceによる会話型のAIアシスタント」と書かれています(2026年10月時点)。
つまり、さっき引いた線をApple自身が動かしに来ている、ということです。操作を呼び出すだけだったSiriに、会話で答える性質が足されていく流れですね。
ただ、今日の時点では全員が使える状態ではありません。公式に書かれている条件を並べます。
- 機種……Appleのユーザガイドの注記では「iOS 27以降のApple Intelligenceは、Apple Intelligenceが有効になっているiPhone 15 Pro、iPhone 15 Pro Max、またはiPhone 16以降の各種モデルで使用できます」とされています
- 言語……Siri AIは英語から開始。Appleの発表では「10月より、フランス語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語に加えて日本語でもベータ版で提供開始」とされています。ユーザガイドの注記には「当初は英語でのみ利用可能です」とあるので、順番に広がっている段階です
- 形……Siri AIはiOS 27などで「ベータ版」として提供、という書き方になっています
- 回数……サーバ側のモデルを使う一部の機能には1日あたりの使用上限があり、Siri AIもその例として挙げられています。利用枠を広げる有料の選択肢が今後用意される予定とも書かれています
iPhone 14やiPhone 15(Proでないもの)をお使いなら、ここは対象外です。Siriそのものは今まで通り使えるので、困ることはありません。
SiriからChatGPTに渡せる仕組みもあります
もう1つ、知っておくと便利な話。Appleのサポートには「Apple IntelligenceをOpenAI社のChatGPTと連携させて、タスクの実行に役立てることができます」と書かれています。
設定の場所も案内されています。設定アプリを開いて「Siri」をタップ、「ChatGPT」をタップして設定に進む、という手順です(2026年10月時点)。ChatGPTのアカウントでサインインするかは選べて、やりとりをChatGPT側の履歴に残したい場合はサインインが必要、とのことです。
気になる人が多いところも公式に書かれていました。情報が共有される前には確認が表示される仕組みで、「リクエストを確認」をオフにすれば確認なしで送ることもできる、という作りです。
そして、アカウントを使わずに利用する場合について、OpenAIはリクエストをモデルの改善やトレーニングに使用しないことを求められる、とも書かれています。ここは意外に手当てされているところです。
使い分けの目安
覚えるのは1つだけでいいです。手を動かしてほしいならSiri、頭を使ってほしいならChatGPT。
もう少し細かく言うと、声で一言、1往復で終わることはSiri。文字で書いて、何度か聞き返すことはChatGPT。この分け方で、ほぼ外れません。
そして、どちらも間違えます。Appleのサポートにも、ChatGPTは生成されるものにばらつきがある場合があるので重要な情報は正確性をチェックするよう、という注意書きがあります。名前や日付は自分で確かめる。これはどちらを使うときも同じです。
考えるのはChatGPT、動かすのはiPhone
来週の〇〇の準備を手伝ってください。
やることを時系列で並べたうえで、それぞれを
「iPhoneのリマインダーに入れる一文」の形にしてください。
1件につき15字以内でお願いします。
考えるところはChatGPT、覚えておくところはiPhone。この組み合わせが、いまのところいちばん現実的だと思います。
出てきた一文を、Siriに向かって読み上げれば登録できます。手で打たなくて済みます。
「AI」という言葉が何を指しているか確かめる
次の文章に出てくる「AI」が、どちらの種類を指しているか判断してください。
・決まった操作を呼び出すもの
・文章や画像を作るもの
判断できない場合は「判断できない」と答えてください。
(記事や説明文を貼る)
家電の広告や会社の案内で「AI搭載」と書かれていても、どちらの話なのか分からないことがあります。そういうときに使える形です。
この見分けができると、言葉に振り回されなくなります。今回いちばん持ち帰ってほしいのは、ここかもしれません。
ここでつまずきやすいところ
- Q私のiPhoneでも、新しいSiri(Siri AI)は使えますか?
- A
Appleのユーザガイドの注記では、iOS 27以降のApple Intelligenceが使えるのは「iPhone 15 Pro、iPhone 15 Pro Max、またはiPhone 16以降の各種モデル」とされています(2026年10月時点)。
機種は「設定」→「一般」→「情報」で確認できます。対象外でも、これまでのSiriはそのまま使えます。
- QSiri AIは日本語でも使えるのですか?
- A
Appleの発表では「10月より…日本語でもベータ版で提供開始」とされています。一方でユーザガイドの注記には「当初は英語でのみ利用可能です」とあり、順番に広がっている段階です(2026年10月時点)。
お使いの端末で出てこない場合は、まだ順番が来ていないと考えて大丈夫です。設定を探し回らなくて構いません。
- QSiriからChatGPTを使うと、話した内容は学習されますか?
- A
Appleのサポートには、アカウントを使わずにChatGPT拡張機能を利用する場合、OpenAIはリクエストをモデルの改善またはトレーニングに使用しないことを求められる、と書かれています(2026年10月時点)。
ただし、ChatGPTのアカウントにサインインしている場合は、そのアカウントの設定とOpenAIのプライバシーポリシーが適用される、とも書かれています。気になる場合はサインインせずに使うほうが分かりやすいです。
- QSiriに「ChatGPTみたいに答えて」と言えば賢くなりますか?
- A
言い方で変わるものではありません。役割が違うので、頼み方を工夫するより、渡す相手を変えるほうが早いです。
対応している機種なら、設定の「Siri」からChatGPTの連携をオンにしておく手があります。そうすると、込み入った質問をChatGPT側に渡せる形になります。
- Q回数の制限はありますか?
- A
Appleの注記には、サーバ側のモデルに依存する一部のApple Intelligence機能には1日あたりの使用上限が設定されていると書かれていて、その例としてSiri AIも挙げられています(2026年10月時点)。
具体的な回数は公開されていません。上限は機能やリクエストの複雑さによって変わるとされ、利用枠を広げる有料の選択肢が今後提供される予定とも書かれています。
自分の環境から順に確かめる
- STEP1まず:自分のiPhoneを見る
「設定」→「一般」→「情報」で、機種名とiOSのバージョンを確認します。これだけで、新しいSiriの話が自分に関係あるかどうかが決まります。
対象外なら、この先は読まなくても大丈夫です。SiriとChatGPTを使い分けるだけで十分使えます。
- STEP2次に:頼み分けを体に入れる
同じ用事を2通りで試してみてください。「明日6時30分にアラーム」はSiriに声で。「来週の集まりの段取りを考えて」はChatGPTに文字で。
1回やると、どちらに何を言えばいいか手が覚えます。線が引けていれば、迷う時間がなくなります。
- STEP3慣れたら:つなげて使う
対応している機種なら、設定の「Siri」からChatGPTの連携を入れておくと、込み入った質問を渡せるようになります。
そのとき、情報を送る前の確認は出したままにしておくのがおすすめです。何がChatGPTに渡っているかが見えるほうが、安心して使えます。
言葉に振り回されなくなります
- 「AI」と書かれていても、どちらの種類かを自分で見分けられる
- Siriに通じない頼み方で粘らずに、相手を変えられる
- 新しい機能の話を聞いたとき、自分の機種が対象かすぐ確かめられる
- 声で済ませることと、文字で相談することを使い分けられる
この記事のSiri AI・Apple Intelligence・ChatGPT連携についての記載は、2026年10月時点でApple公式のサポートページと発表文を読んで確認した内容です。この分野は提供状況が週単位で変わります。対応機種や対応言語、設定の場所は、お使いのiPhoneとiOSのバージョンによって違うことがあるので、見つからないときはApple公式の案内をご確認ください。
また、SiriもChatGPTも、答えが間違っていることがあります。Appleのサポートにも、重要な情報は正確性をチェックするようにという注意書きがあります。手続きや期限が関わる内容は、公式のページや窓口で確かめてください。
この1本の線だけ覚えて
| 疑問 | 答え |
|---|---|
| SiriはAIなのか | AIです。ただし種類が違う |
| 違いの線 | Siriは決まった操作を呼び出す。ChatGPTは文章を作る |
| 頼み分け | 手を動かしてほしいならSiri、頭を使ってほしいならChatGPT |
| 新しいSiri | 会話型の「Siri AI」が登場。対応機種と言語が限られる |
| つなげる | 設定の「Siri」からChatGPT連携をオンにできる |
分からなかったのは、言葉が1つしかなかったせいでした。「AI」の中に種類があると知ってしまえば、もう混ざりません。
今日は「設定」→「一般」→「情報」で機種名を見るところから。自分がどこにいるか分かると、ニュースの話も自分のこととして読めるようになります。


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