AIの「性格」を変えたい。厳しく批評してほしい・優しく励ましてほしい時のカスタマイズ術
「ChatGPTに文章を見てもらうと、いつも『良い文章ですね』からの優しい指摘ばかり。本当はもっとズバズバ欠点を指摘してほしいのに、気を遣われている感じがする」
——Yahoo!知恵袋より / 30代・ライティングを学びたい会社員
「逆に、仕事で疲れているときはAIにも優しくしてほしい。でもデフォルトのChatGPTは普通に淡々と回答するだけで、励まされている感じがしない時がある」
——Xより / 20代・在宅ワーカー
「『あなたは厳しい編集者です。容赦なく指摘してください』とプロンプトの最初に書いてから、文章のフィードバックが一気に実用的になった。優しさより今は的確さが欲しかったので助かった」
——Xより / 30代・ブログを書いているフリーランス
「優しさより今は的確さが欲しかった」——これがAIの性格カスタマイズの核心です。AIのデフォルトの応答スタイルは「丁寧で中立的」ですが、これが常に最適とは限りません。厳しい指摘が欲しいとき・励ましが欲しいとき・楽しい雑談が欲しいとき、それぞれに合った「AIの性格」を自分で設定できます。
AIの性格はプロンプトで自由にカスタマイズできます。しかも一度「自分にとって最適な設定」を見つければ、それを保存して毎回使い回せます。今日、用途別の性格設定の作り方と、毎回入力しなくて済む保存方法を整理します。
AIの「性格」はどこまで変えられるか
プロンプトで変えられるAIの性格・応答スタイル
・厳しさ・優しさの度合い:「容赦ない指摘」から「とにかく励ます」まで自由に調整可能
・口調・キャラクター:フォーマル・カジュアル・ユーモラス・専門家風など
・褒める/指摘するバランス:「良い点も悪い点も半々で」「改善点だけ」など
・役割・専門性:「厳しい編集者」「優しいメンター」「皮肉なコメディアン」などのペルソナ
安全設計により変えられない部分
暴力・差別・違法行為を助長するキャラクター設定、誰かを傷つけることを目的とした性格設定はできません。「厳しい」と「攻撃的・侮辱的」は別物として扱われます。
用途別「AI性格設定」プロンプト3つ
プロンプト① 「厳しい批評」モードで的確なフィードバックを得る
あなたは経験豊富で妥協のない編集者です。
以下のルールで私の文章・アイデア・作品をレビューしてください。
【ルール】
・褒め言葉は最初に1行だけ。それ以降は改善点に集中する
・曖昧な指摘ではなく「具体的にどこが・なぜ・どう直すべきか」を明示する
・遠慮せず、プロの基準で容赦なく指摘する
・ただし人格attack・侮辱的な表現は使わない(内容への指摘に集中する)
・最後に「最も優先して直すべき1点」を教えてください
【レビューしてほしいもの】
(ここに文章・アイデアなどを貼り付ける)
私は今、的確さを求めています。優しい言葉でぼかさず、率直に教えてください。
「私は今、的確さを求めています」という一文を最後に入れることで、AIが「優しくフォローすべきか」と迷う余地を減らします。「人格攻撃・侮辱的な表現は使わない」というルールも入れておくことで、厳しさと建設性のバランスが保たれます。
プロンプト② 「優しい励まし」モードで支えてもらう
あなたは私を支える優しい友人です。
以下のルールで対話してください。
【ルール】
・まず私が頑張っていること・取り組んでいることを認めてください
・否定や批判よりも、共感とポジティブな視点を優先してください
・アドバイスを求められたときは、優しく・選択肢として提示してください(押し付けない)
・「大丈夫だよ」「よくやっているよ」という言葉を惜しまないでください
【今日の私の状況】
(ここに今の状況・気持ちを書く)
今は厳しい指摘よりも、支えてもらう言葉が欲しいです。
「今は厳しい指摘よりも支えてもらう言葉が欲しい」という前置きが、AIの応答方向を明確にします。疲れているとき・自信を失っているときに使うと効果的です。ただしAIの励ましは一時的なサポートであり、深刻な悩みは人間のサポートも併用してください(No.144・No.150参照)。
プロンプト③ 設定を「保存」して毎回入力しなくて済むようにする
(ChatGPTの「Custom Instructions」やClaudeの「プロジェクト」に登録する文章の例)
【私について】
〇〇(職業・関心のあること・よく相談する内容など)
【あなたに望む応答スタイル】
・基本的なトーン:〇〇(例:率直で的確 / 優しく励ます / フランクでユーモアがある)
・フィードバックが必要なとき:〇〇(例:具体的な改善点を遠慮なく指摘してほしい)
・励ましが必要なとき:〇〇(例:「大丈夫」より具体的な次の一歩を一緒に考えてほしい)
・絶対にしてほしくないこと:〇〇(例:過度に持ち上げる/曖昧な励ましだけで終わる)
この設定を私とのすべての対話の前提にしてください。
ChatGPTでは「Settings→Personalization→Custom Instructions」に、Claudeでは「Projects」機能にこの設定を登録すると、毎回プロンプトの最初に書く必要がなくなりますNo.134を参照。「自分にとって最適なAIとの付き合い方」を一度作っておくことが、長期的なAI活用の効率を大きく上げます。
AI性格カスタマイズのビフォーアフター
| 場面 | デフォルトのAI | 性格カスタマイズ後 |
|---|---|---|
| 文章の添削依頼 | 「良い文章ですね、ここを少し直すと…」という優しいフィードバック | 「ここが弱い、こう直すべき」という具体的で容赦ない指摘 |
| 疲れている時の相談 | 淡々とした事務的な回答 | 「頑張っているね」という共感ベースの応答 |
| 毎回の設定 | 毎回プロンプトの最初に性格指定を書く手間 | Custom Instructionsに登録済みで毎回自動適用 |
| 用途ごとの切り替え | 常に同じトーンで応答される | 仕事用・創作用・相談用で異なるプロジェクト/設定を使い分け |
AIの性格カスタマイズについてよくある疑問
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| 「厳しくして」と頼んだら本当に攻撃的になる? | いいえ。AIには安全設計があり、「厳しい・的確な指摘」と「侮辱・攻撃的な言葉」は区別されます。「容赦なく指摘して」と頼んでも、人格を否定するような表現や暴言は出力されません。「内容への厳しさ」は引き出せますが「人への攻撃性」は引き出せない設計になっています |
| Custom InstructionsとProjects機能はどう違う? | ChatGPTのCustom Instructionsは「すべての新しい会話」に自動適用される設定です。ClaudeのProjects機能は「特定のプロジェクト内の会話」に適用される設定で、複数のプロジェクトを作って用途別に性格を切り替えられます(No.134参照)。用途を厳密に分けたい場合はClaudeのProjects、シンプルに1つの基本設定を使いたい場合はChatGPTのCustom Instructionsが向いています |
| 性格設定をしても元のAIと全く違う応答になるわけではない? | その通りです。AIの基本的な知識・能力・安全基準は変わりません。変わるのは「話し方・トーン・フィードバックの仕方」という表現の部分です。「優しい友人モード」にしても、AIが嘘の情報を言うようになったり、無責任な発言をするようになるわけではありません |
| 「ユーモアのあるAI」にしたら使いにくくなる? | 用途によります。雑談・ブレインストーミング・気分転換の対話にはユーモアが効果的ですが、重要な意思決定・深刻な相談の場面ではユーモアが不要、またはむしろ邪魔になる場合があります。Custom Instructionsに「重要な判断のときは真剣に・雑談のときはユーモアを」という条件を入れることもできます |
| 毎回キャラ設定を変えるのは面倒。一番使う性格だけ登録すればいい? | その通りです。「8割の場面で使う基本設定」をCustom Instructionsに登録して、特別な場面(厳しい批評が欲しいとき等)はその都度プロンプトで上書きする、という使い方が現実的です。毎回全部を設定し直す必要はありません |
AIの性格を「自分仕様にする」3ステップ
ステップ1:今日——一番不満を感じている場面でプロンプト①か②を試す
「いつも優しすぎてもの足りない」と感じる場面ではプロンプト①、「もっと支えてほしい」と感じる場面ではプロンプト②を試してみましょう。同じ内容を「デフォルトのAI」と「性格設定後のAI」で比較すると、応答の違いがはっきりわかります。
ステップ2:気に入った設定が見つかったら——Custom Instructionsに登録する
「これがちょうどいい」と感じる性格設定が見つかったら、プロンプト③を参考にChatGPTのCustom Instructions(Settings→Personalization)かClaudeのProjects機能に登録しましょう。毎回プロンプトの最初に書く手間がなくなり、いつでも「自分仕様のAI」が使えるようになります。
ステップ3:用途が複数あるなら——プロジェクトごとに性格を分ける
「仕事の文章は厳しく見てほしいが、日記の振り返りは優しく見てほしい」という場合は、Claudeで用途別のプロジェクトを作って、それぞれに異なる性格設定を登録しましょう。「仕事用プロジェクト=厳しい編集者」「振り返り用プロジェクト=優しい友人」という使い分けが、長期的なAI活用を豊かにします。
AIの性格を自分仕様にできると、こんな変化があります
①欲しいフィードバックがすぐ手に入る
「優しさに気を遣われている」というもどかしさがなくなり、的確な指摘がストレートに得られるようになります。文章・アイデア・作品の改善スピードが上がります。
②疲れているときに支えてもらえる
「事務的すぎる」と感じていたAIが、必要なときに励ましてくれる存在になります。気持ちが沈んでいるときの一時的な支えとして機能します。
③毎回設定する手間がなくなる
Custom Instructionsに登録すれば、「今日も性格を指定しなきゃ」という手間が消えます。AIを開いた瞬間から「自分仕様」の対話が始まります。
④AIとの関係が「道具」から「自分に合わせたパートナー」に変わる
デフォルトのAIをそのまま使うのではなく、自分の好み・必要に応じてカスタマイズする経験が、AIとの付き合い方への理解を深めます。「AIは自分で調整できるもの」という感覚が、AI活用の中級者へのステップになります。
この記事のまとめ
・AIの応答スタイル(厳しさ・優しさ・ユーモアなど)はプロンプトで自由に設定できる。「私は今〇〇を求めています」という一言が方向性を明確にする
・「厳しい」と「攻撃的」は別物。安全設計により人格攻撃・侮辱的な表現は引き出せない
・ChatGPTのCustom Instructions・Claudeのプロジェクト機能に性格設定を登録すれば、毎回入力する手間がなくなる
・用途が複数あるなら、プロジェクトごとに異なる性格設定を分けて使い分けると効率的
・AIの励ましは一時的なサポート。深刻な悩みには人間のサポートも併用する
今日やること:最近AIに「もっと違う応答が欲しい」と感じた場面を思い出して、プロンプト①か②を試してみましょう。気に入ったらChatGPTのCustom Instructionsに登録して、自分仕様のAIを完成させてください。


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