コードを実行したと言い張るけど、実際には動かしていなかった。指摘したら謝られて終わり
——Qiitaのコメント欄 / 30代男性
「修正しました」と返ってきたのに、出てきた文章が前とまったく同じです。私の伝え方が悪いのでしょうか
——OKWAVE / 50代女性
在庫の計算を頼んだら、あとから「ごめん、計算を間違えた」と。最初から自信ありげに言わないでほしい
——Threads / 40代男性
同じ指摘を何度もしています。謝ってはくれるのに直らないので、だんだん信用できなくなってきました
——LINEオープンチャット / 60代女性
こんなやりとりになっていませんか
「承知しました、修正します」と返ってくる。ところが出てきたものを見ると、前と同じ。もう一度言うと、また丁寧に謝ってくれる。でも直っていない。
これ、やられると気持ちが削れますよね。嘘をつかれている気がして、だんだん信用できなくなってくる。
先に言ってしまうと、あなたの伝え方が悪かったわけではありません。そして、だまそうとしているわけでもありません。そういうズレが起きる仕組みになっているだけなんです。
仕組みが分かると、対処は1つに決まります。順番に書きます。
なぜ「やりました」と言えてしまうのか
「実行しました」と言うのに、やった跡がない。ここが一番納得できないところだと思います。
理由はこれです。AIの仕事は、文章を作ることです。頼まれた作業を実際に動かす仕組みを、いつも持っているわけではありません。
持っていないときでも、「やりました」という文はすらすら出てきます。その場面で自然な言葉だからです。そして、自分が本当にやったかどうかを確かめる機能は付いていません。だから、言葉と実際がずれます。
電話で「やっておきます」と言ってくれた相手が、実際に手を動かせる席にいるかどうかは、声だけでは分かりませんよね。AIは返事を書く係で、作業の席に座っているかどうかは場面によって変わる。そんな状態です。
実際、ファイルを読み込んで計算するような作業は、OpenAIの公式ヘルプでは「データ分析」という道具の機能として案内されています。ファイルをアップロードすると表が作られて分析できる、という説明です。さらに、ファイルのアップロードやデータ分析などのツールには個別の上限が適用される、とも書かれています(2026年10月時点)。
つまり、手が動くのは道具を使ったときだけ。道具を使っていない場面でも、言葉のほうは出てくる。ここがズレの正体です。
だから、嘘をついているのではなく、確認できていないんです。ということは、やることは1つ。「やりました」という返事を信じるのをやめて、結果そのものを出させればいい。直したなら直した箇所を、計算したなら途中の式を。これだけで、次に同じことが起きても自分で判断できます。同じ仕組みの話はAIが自信満々に嘘をつく理由でも扱っています。
結果そのものを出させる頼み方
言い方を変えるだけです。「直して」で終わらせず、直した中身を並べさせます。
直したと言いましたが、どこをどう直したのか、
「変更前 → 変更後」の形で全部出してください。
直していない場合は「直していません」と答えてください。
効いているのは最後の1行です。「直していません」と答える選択肢を先に渡しておくと、無理に取り繕う必要がなくなります。
そして「変更前 → 変更後」の形なら、こちらは並べて見るだけで済みます。全文を読み比べて違いを探す、あの作業がなくなります。
計算を頼んだときも同じです。「計算した過程を、式のまま順番に書いてください。暗算せず、1行ずつ出してください」と添えてみてください。式が並ぶと、どこで間違えたのかが自分の目で見えます。
在庫の計算で「14k-6k=8k」と出てきたとして、式が書かれていれば、その場で気づけますよね。答えだけ受け取っていると気づけません。
返事を信じたときと、結果を出させたとき
| 場面 | 「やりました」を信じると | 結果を出させると |
|---|---|---|
| 文章の修正 | 同じものが出てきて、やり直しになる | 変更前と変更後が並ぶので、一目で分かる |
| 計算 | 合っている前提で先に進んでしまう | 式が並ぶので、間違いに自分で気づける |
| 同じ指摘 | 毎回ゼロから言い直すことになる | 直っていない箇所だけを指示できる |
| できない作業 | できるつもりで待たされる | 先に「できない」と分かる |
| 気持ち | 嘘をつかれた気がして、使うのが嫌になる | 確かめ方があるので、落ち着いて使える |
最後の行が、いちばん大きい違いだと思っています。原因が分かっていないと、相手の人格を疑う方向に行ってしまうんですよね。
繰り返させないための伝え方
毎回あとから確かめるのも面倒です。なので、頼む前にひと言入れておきます。
この依頼であなたが実際にできることと、できないことを先に教えてください。
できないことを「できる」と言わないでください。
これを先に送ると、できない作業を引き受けてから詰まる、という流れを避けられます。待ち時間がまるごと消えるので、地味に効きます。
あわせて、頼み方を2つだけ変えてみてください。
1つは、直してほしい箇所を1回につき1つにすること。3つまとめて頼むと、1つだけ直して「直しました」になりがちです。これは意地悪ではなく、全部やったかを確かめる機能がないので起きます。
もう1つは、出力の形をこちらで決めること。「番号を付けて」「変更前と変更後を分けて」「表にして」。形が決まっていると、こちらが確かめる手間も減ります。
それでも直らないとき
ここまでやっても同じ答えが返ってくることがあります。そのときは、粘らないほうが早いです。
長く続いた会話は、こちらが最初に出した条件が届かなくなってきます。同じチャットで3回言っても直らないなら、新しいチャットを開いて、直したい文章と条件だけを貼り直してください。これでたいてい抜けます。
それと、道具を変える判断も持っておいてください。数字の足し引きが絡む作業は、表計算ソフトのほうが確実です。AIには式の作り方を聞いて、計算そのものは自分の手元でやる。この分け方だと間違いが入りません。
コードを動かした結果が必要なときも同じ考え方です。動いたと言われても、最後は自分の環境で1回動かす。そこは任せきらないほうが安全です。
今日やること
次に「直しました」と返ってきたら、そのまま「どこをどう直したのか、変更前→変更後の形で全部出してください」と1行返すだけです。これを1回やると、信じていいところと確かめるところの線が自分の中に引けます。
やり直しが減ります
- 「直しました」を鵜呑みにせず、1行返すだけで確かめられる
- 同じ指摘を何度も繰り返す往復がなくなる
- できない作業を引き受けられて、待たされることがなくなる
- 相手を疑う気持ちで消耗せず、道具として使えるようになる
この記事で触れた機能やツールの扱いは、2026年10月時点でOpenAIの公式ヘルプを読んで確認した内容です。何ができるかは、使っているサービスやプラン、その時の環境によって変わります。そのため「このAIは実行できる/できない」と決めつけずに、毎回結果で確かめるのが確実です。
また、仕事の判断に関わる計算や、人に出す文章の最終確認は、ご自身の目で、あるいは表計算ソフトなどの手元の道具で確かめてください。ここに書いたのは私の使い方で、専門的な助言ではありません。
同じことが起きたら、こう動く
| 場面 | やること |
|---|---|
| 「直しました」と言われた | 「変更前 → 変更後」で全部出させる。直していない場合はそう答えさせる |
| 計算を頼んだ | 式を1行ずつ出させる。暗算させない |
| 頼む前 | できること・できないことを先に宣言させる |
| 直す箇所が複数 | 1回に1つだけ頼む。まとめて頼まない |
| 3回言っても直らない | 新しいチャットに貼り直す。数字は手元の道具で確かめる |
信用できなくなってきたのは、確かめる方法を知らなかったからだと思います。嘘つきだと思って使うと疲れますが、確認の1行を持っていれば、そこまで気になりません。
次に「承知しました」と返ってきたら、ためしに1行返してみてください。それだけで、やりとりの空気が変わります。


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