AI生成画像が有名人に似てしまった。著作権・肖像権のリスクと今すぐできる確認法

📖 AI入門ガイド|悩み No.75

AI生成画像が有名人に似てしまった。
著作権・肖像権のリスクと今すぐできる確認法

「知らなかった」では済まない時代になっています。生成前・生成後の2段階チェックが今日から必要です。

📅 2026年4月更新
⏱ 読了目安:約5分
🎯 AI生成画像の著作権・肖像権が心配な人へ

「AIで人物画像を作ったら、なんか有名人に似た顔になってしまった。これ使っても大丈夫?」——ちょっと待ってください。2025年11月には日本でAI生成画像による著作権法違反で初の書類送検が出ており、「知らずにやっていた」では済まなくなっています。AI画像生成を安全に使うために、今日「生成前・生成後の2段階チェック」を習慣にしましょう。

📋 この記事でわかること
  • AI生成画像が有名人に似てしまう理由と法的リスクの実際
  • 生成した画像が誰かに似ていないかGoogleレンズで確認する方法
  • 「特定の人物に似せない」プロンプトの書き方
  • 商用利用に安全なAI画像ツールの選び方

「これ使って大丈夫?」ネットに溢れる声

X

「Midjourneyでブログのアイキャッチになりそうなビジネスマンの画像を作ったら、なぜか実在の有名経営者にそっくりな顔になった。これって法的に問題ある?使わない方がいい?」

Xより / 30代・ブロガー

「AI画像生成で作ったイラストを商品に使おうとしています。全部架空のキャラクターのつもりで作りましたが、著名なイラストレーターの絵柄に似ている気がして怖いです」

Yahoo!知恵袋より / 20代・クリエイター

X

「AI生成画像の著作権侵害で書類送検というニュースを見た。自分も似たようなことをしていたかもしれない。何に気をつければいい?安全に使う方法が知りたい」

Xより / 40代・会社員

「自分も似たことをしていたかも」——そのリアクション、正直でいいです。AI画像生成のリスクは「意図してやった人だけの問題」ではなく、生成した画像が知らずに既存作品・実在人物に似ることで起きることもあります。仕組みを知ってチェック習慣を作るだけで、ほとんどのリスクは回避できます。

AI生成画像のリスク——「やってはいけないこと」vs「安全な使い方」

リスクの種類 ❌ やってはいけないこと ✅ 安全な使い方
実在人物
(肖像権)
生成した画像が実在の有名人・著名人に似ている状態で公開・商用利用する 生成後に「Googleレンズで似ている人物がいないか確認」→誰かに似ていたら使わない
特定絵柄・
作風(著作権)
「〇〇(作家名)風で」という指示でクリエイターの作風を直接模倣した画像を商用利用する 作家名・作品名を指定しない。「水彩画風」「リアリスティック」など作風ジャンルの指定に留める
商用利用
(ツール選択)
商用利用の権利が不明なツールで生成した画像を販売物・広告に使う Adobe Fireflyなど「商用利用クリアな学習データ」を使ったツールを選ぶ。利用規約を確認する
SNS・ブログへの
掲載
有名人に似た画像をSNSやブログに「この人のような人」として投稿する 生成画像に実在人物が似ていると感じたら非公開にして別の画像を生成し直す

「商用利用のために使ったかどうか」がリスクの大小を分けます。個人でブログのアイキャッチに使う場合より、販売物・広告・SNSで拡散される用途の場合の方が法的リスクが高くなります。ただし「公開すること自体」が肖像権侵害になるケースもあるため、誰かに似ていると感じたら公開前にチェックする習慣が必要です。

今日から使える「安全チェック」プロンプト3つ

⚠️ 2025年の法的動向——「知らなかった」が通じなくなっている

2025年11月、日本でAI生成画像を無断で複製・商用使用した男性が著作権法違反で書類送検されました(AI生成画像での著作権侵害・全国初の摘発)。また海外ではDisney・Universalなど大手エンタメ企業がAI画像生成サービスへの提訴を開始しています。

「意図しなかった」「AIが生成した」「画像検索で調べた」では免責にならない可能性があり、生成者自身が確認・判断する義務があるという方向性が国内外で明確になっています。

【「特定の人物に似させない」安全プロンプトの書き方】

画像生成AIに人物画像を作るとき、以下の指示を必ずプロンプトに加えてください:

英語ツール(Midjourney・Stable Diffusion等)への指示:
「not resembling any real person, original fictional character,
 no celebrity likeness, avoid specific person」

日本語ツール(Adobe Firefly・ChatGPT DALL-E等)への指示:
「特定の実在する人物・有名人に似せないこと。
 完全にオリジナルの架空の人物として生成してください。
 著名人・タレント・政治家・スポーツ選手の顔の特徴を反映しないこと」

作風指定の安全な書き方:
NG例:「(特定クリエイター名)風で」「(特定作品名)の絵柄で」
OK例:「水彩画風」「デジタルアート風」「リアリスティックなイラスト」
      「明るいポップなアニメ調」「北欧デザイン風」

→ この指示を加えるだけで、有名人・著作物への依拠リスクが大きく下がります

【生成した画像が誰かに似ていないか「Googleレンズ」でチェックする手順】

生成した人物画像を公開・使用する前に、以下の手順で確認してください:

【スマホの場合(Googleレンズ)】
① Googleアプリを開く
② 検索バーの右側にあるカメラアイコン(Googleレンズ)をタップ
③ 生成した画像を選択またはカメラで撮影してアップロード
④ 「視覚的に一致するもの」「このページ上の画像」に実在人物が出ていないか確認

【PCの場合(Google画像検索)】
① images.google.com を開く
② 検索バーのカメラアイコン→「画像をアップロード」
③ 生成した画像をアップロード
④ 表示された結果に実在人物の写真・名前が出ていないか確認

判断の基準:
・明確に「〇〇さん」という有名人の情報が出た → 使用しない
・似たような顔が出るが特定の有名人ではない → 慎重に判断(商用利用は避ける)
・全く別の画像しか出ない → 比較的安全(ただし100%ではない)

→ 公開・商用利用の前に必ずこのチェックを1枚ずつ行ってください

【商用利用する前に「このAI画像を使って大丈夫か」をチェックするプロンプト】

(ChatGPT・Claudeに以下を送る。画像は添付不要—状況の説明だけでOK)

AI生成画像の商用利用について確認したいことがあります:

状況:
・使用したツール:(例:Midjourney / Adobe Firefly / ChatGPT画像生成)
・生成した画像の内容:(例:ビジネスマン風の人物・架空のキャラクター)
・似ている・心配な点:(例:有名人に顔が似ている気がする / 絵柄が特定の作家に似ている)
・使用予定の用途:(例:ブログのアイキャッチ / SNS投稿 / 販売物 / 広告)

確認してほしいこと:
① このツールと用途の組み合わせで商用利用は可能か(一般的な情報として)
② リスクを下げるために今すぐできること
③ 使用を避けた方がいい場合の判断基準

⚠️ AIの回答は法律相談の代わりになりません。
   商業目的での大規模利用は必ず法的専門家に確認してください。

→ 「使って大丈夫か迷っている」状況を整理するのに役立ちます

2つめの「Googleレンズで確認する手順」が、今日から最も実用的です。生成した人物画像を公開・商用利用する前に、Googleレンズで「実在する誰かに似ていないか」を1分で確認する習慣をつけるだけで、意図しない肖像権侵害のリスクが大幅に下がります。

AI生成画像の著作権・肖像権についてよくある疑問

無料ブログのアイキャッチに使うだけなら大丈夫? 「非商用の個人ブログ」でも、有名人に似た画像を公開することは肖像権の問題になり得ます。金銭的利益がなくても「本人の社会的評価や名誉に関わる使い方」は肖像権侵害として問われる可能性があります。「商用かどうか」だけでなく「公開するかどうか」も判断基準になります
AIが自動で生成したのに、なぜ使用者に責任があるの? AIは道具であり、その道具を使った結果に責任を負うのは「使用者」です。同様に、ハサミで誰かを傷つけた場合の責任がハサミにないのと同じ考え方です。AI生成であっても「公開・商用利用を選択したのは人間」という判断が法的に重視されます
Adobe Fireflyなら安全? Adobe Fireflyは「商業利用を前提としたクリーンな学習データ(Adobe Stockライセンス画像等)」で学習されているため、他のツールより著作権リスクが低いとされています。ただし生成した画像が偶然実在人物に似てしまうリスクはゼロではなく、Googleレンズでの確認は引き続き行いましょう。利用規約は定期的に更新されるため最新版を確認してください
「(有名クリエイター名)風」という指定は著作権侵害になる? 「作風・画風」は著作権の保護対象ではないというのが現在の法解釈の主流ですが、「特定の作品にそっくりな画像が生成された」場合は侵害とみなされる可能性があります。また個人クリエイターの生計を脅かすという倫理的問題もあります。法的グレーゾーンを避けたいなら「作品名・クリエイター名を指定しない」のが安全策です
すでに公開してしまった画像が有名人に似ていた場合は? 気づいた時点で速やかに非公開・削除してください。「削除した」という事実が問題発生時の誠意ある対応として評価される場合があります。すでに拡散されてしまった場合は、状況によって法的相談が必要になることもあります。類似する状況が繰り返さないよう、今後の生成・公開前チェックを習慣化してください

AI画像生成を安全に使う習慣を作る3ステップ

1
今日から

人物画像を生成するとき、必ずプロンプトに「特定の実在人物に似せないこと」を加える

1つめのプロンプトをコピーしてメモアプリに保存し、人物画像を生成するたびにこの一文を加える習慣を作りましょう。英語ツール・日本語ツールどちらにも対応した文例を用意しています。「プロンプトに一文加えるだけ」でリスクが大幅に下がります。

2
公開・使用の前に

生成した人物画像は公開・商用利用の前にGoogleレンズで必ず確認する

2つめの手順に従って、生成した人物画像を公開前にGoogleレンズで1枚ずつ確認しましょう。「特定の有名人の情報が出た」「似た有名人の写真が並んだ」という場合はその画像は使わないのが原則です。1分のチェックで意図しない侵害を防げます。

3
商用利用するなら

商用利用が必要な場合はAdobe Fireflyなど権利的に安全なツールを選ぶ

販売物・広告・SNSビジネスアカウントへの使用など商業目的の場合、Adobe Fireflyのような「商業利用クリアな学習データ」のツールを選びましょう。ツールを選んだ上で、Googleレンズでの確認も併用することで二重のチェックができます。

チェック習慣が定着すると、こんな変化があります

「なんとなく使っていた」から「確認してから使える」安心感へ

🛡️

生成前の「特定人物に似せない」指示と生成後のGoogleレンズ確認が習慣になり、意図しない肖像権侵害のリスクをほぼゼロにできる

⚖️

AI生成画像の法的リスクへの理解が深まり、「これは使える・これは使えない」の自己判断ができるようになる

🎨

Adobe Fireflyなど権利的に安全なツールを選ぶ目が育ち、商用利用にも安心して使えるAI画像環境が整う

🌟

AI生成画像の正しい使い方を周囲にも伝えられるようになり、クリエイターの権利を守る側に立てる

ここまでのまとめ

📌 この記事の要点

  • AI生成画像が有名人・著名クリエイターの作風に似てしまうことがある——「知らなかった」では免責にならない
  • 生成前:プロンプトに「特定の実在人物に似せないこと」を必ず加える
  • 生成後・公開前:Googleレンズで「誰かに似ていないか」を1枚ずつ確認する
  • 作風指定は「〇〇(作家名)風」はNG——「水彩画風」「デジタルアート風」などジャンル指定に留める
  • 商用利用にはAdobe Fireflyなど「商業利用クリアな学習データ」のツールを選ぶ

「なんとなく使っていた」は今日終わりにしましょう。次に人物画像を生成するとき、1つめのプロンプトの一文を加えて、生成後にGoogleレンズで確認するだけです。2分間のチェックが、取り返しのつかないリスクを防ぎます。

今日やること:1つめのプロンプト(「特定の実在人物に似せないこと」の一文)をメモアプリに保存して、次の画像生成から必ず使う。
そして生成後はGoogleレンズで確認する——この2ステップを今日から始めましょう。

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